『スウィートベビーニット』雄鶏社
表紙に掲載されている「赤い縁取りのフードつきケープ」がどうしてもどうしても編みたくて、探しまくってやっとのことで購入できた本です。いまは亡き雄鶏社。
余談ですが、雄鶏社が消えたのは本当に寂しい。ちょっとマニアックなのに難易度はそれほど高くなくて、雄鶏社の本のおかげで手芸の世界が広がりました。もう届かないけど「ありがとう」。
さて。
「赤い縁取りのフードつきケープ」、もうウキウキで編みました。
ただでさえかぎ針が苦手なうえ0歳児を見ながらではハードルが高かったので、赤い縁取りは白のモコモコ糸に変更。「モコモコ糸の特性=仕上がりが早くてアラが目立たない」のありがたいこと!
首元に通す紐は鎖編みではなく、カッチリした質感のエビコードに。
そのエビコードで結んだだけでは前が段々と開いてきてしまうので、開き防止にかぎ針編みのくるみボタンをつけました。
すごく気に入ったデザインだったので、自分好みにちょこちょこカスタマイズするのも楽しかったです。
このケープ、対象は0〜18か月となっていますが、4歳過ぎまで着用していました。
0歳のときはエビコードを抱っこひもにひっかけて風よけに。ベビーカーでブランケット代わりにも使いました。
ケープはデザイン的に「ツンツルテン感」が出ることがないので、女の子なら小学校低学年までいけるのではないでしょうか。ピアノの発表会や結婚式など、ドレスの上に羽織ってもかわいいだろうなと思います。
男の子だとサイズの問題ではなくて、テイストが合わなくなって着なくなるという感じです。
裾から編み始めますが、縄編み部分はそのまま進行しながら、メリヤス部分の減らし目でシルエットをつくっていくところが、なんともドラマチック!
小さいだけに仕上がりも早く、とっても楽しく編めました。
『Romanian Point Lace』
手芸好きを自称していますが、実際につくっているよりも関連本やネットを眺めて妄想している時間のほうが圧倒的に長いです。そして、脳内ではさまざまな傑作ができあがっているのでした←作れよ
コツコツ集めた手芸本の感想を残していこうと思います。
◆『Romanian Point Lace』
もう二十年ほど前だと思いますが、『毛糸だま』(日本ヴォーグ社)で初めてルーマニアンレース(この表記でした)を知りました。ほかに「ルーマニアンマクラメレース」という表記もあるようです。
繊細で軽やかなレースしか知らなかった私にとって、ルーマニアンレースは衝撃としかいいようがありませんでした。
ルーマニアンレースの重厚感。力強さと優美なたおやかさをもあわせもつ独特の表情に、瞬時に魅了されました。
大雑把に説明すると「かぎ針編み」と「ニードルレース」の技法を用いてつくられるレースです。
図案が描かれた布にかぎ針で編んだブレードをとめつけ、すき間をさまざまなステッチで埋めていき、最後に布からとりはずして完成。
工程は「バテンレース」と同じですが、仕上がりの印象は大きく異なります。バテンレースはフラットで軽快な仕上がり。一方、ルーマニアンレースは立体感に富んでいます。
本文はすべて英語。
ニードルレースの手法は図解だけでスムーズに理解できます。
が、かぎ針編みのブレードの説明はガンガンググっていかないと難しいです。
日本のように「編み図」ではなく「文章」で編み方を説明しているのですよ。
たとえば「Start with two chain,three double(single)crochet into first chain made.」という風に。
ググりつつ、仕上がり写真と見比べつつ、文章を解読していく必要があります。
魅力的なレースですが、なぜか本はあまり出版されていないようです。
でも、ときどきハンドメイド雑誌で紹介されたり、専門の講座もあったりするところを見ると、しっかりファンがいるんだなとうれしくなります。
- 作者: Angela Thompson,Kathleen Waller
- 出版社/メーカー: B T Batsford Ltd
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: ハードカバー
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