ふわふわトーク帽風パッチン留め
なんだかんだ忙しいと手芸の時間がなかなかつくれないのですが、手芸から遠ざかっていると地味にフラストレーションがたまるのですよ、ふうう。
ササッとつくって達成感だけがほしい! そんなときサクッとつくれるヘアアクセはうってつけです。
ヘアアクセ作りのポリシー(というほどではないですが)は「材料は安く、難しい技法はナシ、早くできてラブリー」であること。
「ラブリー」はですね、人によって解釈はさまざまだと思うのですが、まあ、なんというか、実用性は無視するということです。普段使いというよりも、おめかし系。
そこで「トーク帽」ですよ。現実世界でかぶっている方に、未だ出会ったことがない「トーク帽」はラブリー決定、おめかし度マックス!
単に大きいだけで「トーク帽」っぽくはないかもしれませんが……。
なんとなく覚え書き的なものも。
『Romanian Point Lace』
手芸好きを自称していますが、実際につくっているよりも関連本やネットを眺めて妄想している時間のほうが圧倒的に長いです。そして、脳内ではさまざまな傑作ができあがっているのでした←作れよ
コツコツ集めた手芸本の感想を残していこうと思います。
◆『Romanian Point Lace』
もう二十年ほど前だと思いますが、『毛糸だま』(日本ヴォーグ社)で初めてルーマニアンレース(この表記でした)を知りました。ほかに「ルーマニアンマクラメレース」という表記もあるようです。
繊細で軽やかなレースしか知らなかった私にとって、ルーマニアンレースは衝撃としかいいようがありませんでした。
ルーマニアンレースの重厚感。力強さと優美なたおやかさをもあわせもつ独特の表情に、瞬時に魅了されました。
大雑把に説明すると「かぎ針編み」と「ニードルレース」の技法を用いてつくられるレースです。
図案が描かれた布にかぎ針で編んだブレードをとめつけ、すき間をさまざまなステッチで埋めていき、最後に布からとりはずして完成。
工程は「バテンレース」と同じですが、仕上がりの印象は大きく異なります。バテンレースはフラットで軽快な仕上がり。一方、ルーマニアンレースは立体感に富んでいます。
本文はすべて英語。
ニードルレースの手法は図解だけでスムーズに理解できます。
が、かぎ針編みのブレードの説明はガンガンググっていかないと難しいです。
日本のように「編み図」ではなく「文章」で編み方を説明しているのですよ。
たとえば「Start with two chain,three double(single)crochet into first chain made.」という風に。
ググりつつ、仕上がり写真と見比べつつ、文章を解読していく必要があります。
魅力的なレースですが、なぜか本はあまり出版されていないようです。
でも、ときどきハンドメイド雑誌で紹介されたり、専門の講座もあったりするところを見ると、しっかりファンがいるんだなとうれしくなります。
- 作者: Angela Thompson,Kathleen Waller
- 出版社/メーカー: B T Batsford Ltd
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: ハードカバー
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「福美人 大吟醸 精米歩合40%」
西条の酒蔵のなかで、私にとって福美人は「飛び道具」です。
もちろん賞賛の意をこめて。
いままで飲んだ福美人の銘柄はどれもフックが効いていて、「あ〜福美人だ」と気持ちよくやられてしまうのです。
このお酒もそう。
最初は「甘い!」の一言。食後のデザートかと思うほどの甘み。
でも、段々と時間がたつうちに甘みが消えていくのです。
日本酒ならではのえぐみというか渋みというか、好ましい荒々しさが立ち上がってきます。
最初の一口の「スイーツ」な印象から大きくかけ離れた男前な表情に引っ張られて、おちょこ三杯目には、「よっしゃ、リセット。ここから本腰いれて飲み始め」と、ビシッと向き合う気分になるお酒です。
さて。
私はバーボンのターキーが大好きで、大昔に通っていたバーでは毎回「ターキー8年ダブルでロック」を飲んでいました。
なんとなく常連っぽく扱っていただけるようになった頃、マスターから「味が変わるんですよ、ぜひ飲んでください、ごちそうしますから」とお味見させていただいたのが「ターキー12年」。
この文章を書いているときにググってみたら12年は販売終了のようで、現在は13年が販売されているとのこと。
はああ、いつの間に……。思い出のターキー12年が消えるなんて……。
なんとも隔世の感があります、年をとるわけだわ。
とりあえず、ターキー13年、そのうちチャレンジしなくては。
閑話休題。
8年に比べてちょっと高いんですよね、ターキー12年。
ターキーライは飲んだことあったのですが、12年に手を出したことはありませんでした。
マスター一押しの12年をロックでいただいたのですが、最初の一口は「普通の8年もののターキー」。
まったくちがいがワカラン。
それが、二口目、三口目と、時間がたち、氷がとけ、グラスの琥珀が淡く落ち着く頃、がらりと甘くまろやかなお酒に変わったのでした。
そう、本当に唐突に。
バーボンの荒々しさ。舌先、そして喉元から胃袋にかけて、その通過点が焼けるようにヒリヒリするあの刺激が好きなのですが、12年はバーボンらしい荒々しさと、突然出現するまろやかな甘さの両方が楽しめました。
そんなターキー12年ものの味の変化を思い出した、「福美人 大吟醸 精米歩合40%」でした。
「大吟醸」の文言から想起される「上品できれいにまとまった味」のつもりで呑むと、気持ちいいほどに裏切ってくれるお酒です。